経営に専念するためには?役割分担とスタッフの行動計画を意識しよう
経営に専念するために少しずつ現場から手を離そうと思ったとき、「どこからスタッフと経営者の線引きをしたらいいのだろう。」と悩んでしまうことはありませんか?負担を減らしながら経営を行うためには、経営者の役割とスタッフの役割を分担することが必要です。今回は、お互いの負担を軽減するために、役割を分担しながら成長できる方法をご紹介します。
経営者の役割を理解しよう
お客様と第一線で関わっていた状態から経営者へ変わることは、現場をよく知っている分、スタッフへの期待も大きくなるでしょう。
施術だけではなく、売上やお客様のリピート率など、スタッフへ「もっとできるようになって欲しい。」という期待から、必要以上に求め過ぎることもあるかもしれません。
「自分だったらこうするのに」と、スタッフへ求めることはいいことではあります。しかし、求めすぎることは、スタッフが大きなプレッシャーを感じてしまい、成長を邪魔してしまうこともでてくるでしょう。
そこで、大切なのが、経営者の役割です。
経営者は、お店を経営する立場ですから、売上やお客様のリピート率などは、経営者が責任を持つようにしましょう。
そして、スタッフには、スキルアップなどお客様へ提供できるサービスの向上へ専念できるようにしてください。
スタッフがスキルアップ向上に専念できることは、『自分ができる行動に責任を持つ』という自覚が生まれます。
経営者は『経営』に、そして、スタッフは『自分ができる行動に責任を持つ』といったように、役割を分担することで、お互いの負担が軽減されるのです。
スタッフの目標を支えて負担減!
では、スタッフが自分の行動に責任を持って行動できるようになるために、経営者は何ができるのでしょうか?
経営者ができることは、スタッフの未来を支えることです。
例えば、3年後の自分の目標をスタッフに立ててもらいます。
次に、その目標を達成するためにできること。つまり、『行動計画』を立て、より具体的にできるようにするのです。
そして、経営者は、スタッフが立てた行動計画に対してアドバイスをします。
このときに気をつけたいのが、行動計画がタスク管理にならないようにすること。
『3年後の目標を達成するための行動計画を立てること』をスタッフが認識することで、自ら行動しやすくなり、行動に責任を持てるようになります。
その結果、経営者がスタッフの行動全てを管理する必要がなくなりますから、経営に専念しやすくなり、お互いの負担が軽減されるのです。
参考書籍:鈴木和敏『脱・職人経営』株式会社髪書房,2018年
活躍の場を移してお互い成長しよう
今回は、経営に専念するために役割を分担しながら成長できる方法についてお伝えしました。
優秀な方ほど、「自分だったらこうするのに。」という想いも強く、自分と同じようにできることを無意識にスタッフへ求めがちです。
しかし、想いが強ければ強いほどスタッフはプレッシャーを感じ、精神的負担が大きくなり、結果的に、経営者であるあなたの負担も大きくなるのです。
経営者とスタッフの役割分担と行動計画を意識して、あなたもスタッフも成長できるサロンを実現してください。
Related
-
プロの美容師を育成するためには?技術と自分磨きの必要性を伝えよう
スタッフの方を育成するとき、まず力を入れることは美容の技術でしょう。しかし、スタッフの方をプロの美容師に育てるためには技術だけでは足りません。スタッフの方をプロの美容師に育成するために、必要なもうひとつの大切なこと。そし […]
-
カウンセリングの知られざるコツとは?女性の心理を理解しよう!
女性のお客様に対するカウンセリングにおいては、技術的な提案よりもどうしてイメージを変えたいのか、その理由を理解できることの方が重要です。これを読んでいるあなたが男性ならば、今後少し気をつけてみてください。女性と男性では、 […]
-
長期雇用の秘訣とは?専門性とやりがいで働きやすい仕組みづくりを!
前回は、美容業界が自社開発商品の開発に取り組むメリットを4つご紹介しました。 コンセプトに合った自社商品を開発することで、お客様に、よりあなたのお店のコンセプトを理解していただき、継続して通っていただくことにつながります […]
-
コンセプトと柔軟な発想で真似できない世界に一つだけの存在になろう
前回は、ファン・コミュニティを維持していくために必要な二つの方法についてご紹介しました。 ひとつ目は、すべての業務を洗い出し、複雑化された業務のスリム化を図ることです。 このことが、あなたのお店の強みを洗練することになる […]
-
知られざる中小企業を支援する制度とは?積極活用が事業を盛り上げる
時代の変化に合わせて美容室も進化していかなければ取り残されてしまう時代。今や美容室の方がコンビニエンスストアよりも多い状況のなか、生き残りをかけた競争はますます勢いを増していくことでしょう。しかし、生き残るには他社には見 […]